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毎週日曜日には、経営者塾である盛和塾が発行している機関誌を読んでの感想文を転載しています。
今週は本日(火曜日)のアップとなってしまいました。 堅い内容になっておりますが、伊豆 サニーステップの経営奮闘記でもあります。 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 第41号 塾長理念:パートナーシップを重視する 塾長講話:日本人の経営は国境を越えられるか パートナーシップを重視する 「社員どうしは、経営者と従業員という縦の関係ではなく、一つの目的に向かって行動を共にし、自らの夢を実現していく同志の関係、つまりパートナーシップという横の関係が基本となっているのです」 「志を同じくした仲間が心を一つにして会社を運営してきたことにより今日の発展があるのです」 「これはパートナーとしてお互いを理解しあい、信頼しあえる人間同士の結びつきとなったからこそ可能であったのです」 日本人の経営は国境を越えられるか □はじめに □撤退した日本の企業 □経営に影響を及ぼす「文化」の違い □国境を越えた経営を植民地で学ぶ □日米欧経営スタイルの違い 「例えば、アメリカは民主主義の国家だから、経営も民主的に行われているだろうとお考えかもしれませんが、アメリカの経営は完全なトップダウン型の経営です。極端に言えば、日本では考えられないような社長の独裁に近い経営、それがアメリカの経営です」 「中小企業の社長など、大卒の初任給のわずか十倍、月給二百万円ほどしかもらっていないのに、銀行から個人保証までして金を借りたりしています。失敗をすれば、家屋敷を失い、家族も路頭に迷うかもしれない、それくらいなら二十万円の月給で雇われたほうが安全で気楽ですということになってしまいかねません。日本の経済社会では、上になればなるほど厳しい条件のなかで働いている、これが現状です」 「争い事に白黒の決着をつけず、根回しで物事を進めていくという生き方をしてきた日本人たちが、物事の白黒をハッキリつけていく海外で、果たして経営ができるのでしょうか」 「日本では、『今度あなたを重役にします』ということを言われても、そこにマニュアルがあるわけではありません。辞令が出るくらいが関の山で、就任以降、どんな権限があり、どのような責任が伴うのかが明確ではありません」 「日本では、上司が『これをしなさい、あれをしなさい』と指示を出したとしても、具体的なところまでは言及しません。あくまでも具体的な方法は本人が考え、工夫をすることになっています」 「アメリカやヨーロッパでは<中略>ここを整理しなさいと指示されたのだから、それ以上のことは、誰も何もしません。言われたこと以外のことまでしたのでは、かえって怒られてしまうことさえあるのです」 □日本企業の海外での経営実態 □日本人が持つ精神性 「『話し合い』『信用』『和を以て尊しと為す』と言いましたが、他民族に支配されることなく、平和に暮らしてきたために、他人の善意を信じ、他人を疑うことの少ない人間関係を築いてきたのです。<中略>つまり、契約ではなく『信用』『信頼』『誠実』そして人の『善意』を基調としているのです」 「日本人はモノを作るとき、生真面目に取り組み、極めて精緻に正確に作るという職人的な性質を発揮します」 「単に生活の糧を得るために就労するのではなく、働くことに喜びや生きがいを感ずるという労働観を持っています」 「自己主張することが社会に出る前提条件であり、自己主張ができなければ欧米の社会では生きられないとまで言われています。そのため、欧米から見た場合に、謙譲を美徳とする日本人は、主体性がない、自己主張がない、己がないというふうに見られてしまうのです」 「『謙譲』はこちらが謙ることによって、逆に相手を引き立ててあげようとする、いわば素晴らしい『思いやり』の行為なのです。決して主体性がなく、自分がない、常に引っ込み思案というものではありません。この謙譲というひとつをとっても、欧米と日本とでは大きなギャップがあるわけです」 □「和魂洋才」の経営 「絶対的な権限を前提とした『ピラミッド型』の欧米流の経営をいきなり日本人ができるわけがありません。いくら欧米流のマネジメントスタイルを学ぼうとしても、それが付け焼き刃に終わるならば、いっそのこと、海外においても日本流を貫いていけばどうだろうかと私は思います。中途半端なことをするのではなく、日本人が持つ精神性と素晴らしい倫理観を前面に打ち出して経営をしていくほうが、まだよいのではないかと私は思うのです」 □京セラ北米統括会社での経営 □米電子部品メーカーの買収を成功に導く □欧米に学ぶべきを学び、日本人が持つ精神性を貫く 「欧米と日本では文化が異なり、そのなかで経営をしていくのは至難の技です。しかし、欧米のやり方を学びつつ、経営の根幹にあるべき考え方に、日本人が持つ精神性、倫理観を置き、それを貫けば日本人の経営は国境を越えることができる、これが私の結論です」 「今日の話は、欧米で経営をするためのノウハウを説いたということではありません。盛和塾で私が話し、皆さんと議論していることは、普遍性があるのだという証明になると思い、お話させていただいたのです」 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 塾長講話では、国境を越えて経営に当たる際には、その国の文化に基づいた経営方法は取り入れつつも、精神性や倫理観は日本人が持つものを貫くことを教えられています。なぜなら文化の違いにより様々な障壁はあっても、結局ビジネスをしていくうえでの哲学や、人生を生きていくうえでの基本原則は、どの文化であっても普遍的であり共有することができるはずだからです。また日本人の商道徳は、誠実、正直、真摯、謙虚、感謝、慈愛という普遍的な精神的基盤によって歴史的に形成され、私たちにも受け継がれています。よって日本人の精神性や倫理観は、人間として何が正しいのかという基準に照らされた普遍的な基本原則であるから、万民に共有され、日本人の経営が国境を越えていくことができるのであると説明されています。 また塾長自身の三十年に及ぶアメリカでの経営体験の実証例は、とても説得力のあるものでした。編集後記にありますように、普遍的な施策の結実として稲盛哲学があります。そしてその信念にもとづいて塾長をはじめ京セラの社員が誰にも負けない努力を積み重ねてこられたからこそ、経営体験の実学として確立され、私も学べるのだと実感しました。 実証例のなかでも特に、京セラとアメリカ部品メーカーとが技術提携の契約を交わした後の逸話は印象に残りました。締結済の契約であり、技術導入に当たって京セラはその対価を充分に支払っているのにもかかわらず、メーカーは「この契約内容はよく考えてみるとフェアではない」と理不尽な要請してきます。京セラとしては要求をはねつけても当然なのに、塾長は確かにフェアではないと考えて承諾したというエピソードです。その結果メーカーでは、自分に不利なことを簡単に呑む京セラの社長とは一体何を考えているのかと訝しがりますが、その後素晴らしい人間性を持っていることを理解し、尊敬すべき男であるとしてみんなが心を開いて協力してくれるようになります。つまり塾長はビジネスの観点からは理不尽な要求であっても、自分の倫理観に基づいて改めて判断され、しかもその判断のお陰で長い年月の後には大きな成果を生み出されているのです。心の多重構造としても説明されているように塾長は、単純な損得の本能や優しさといった感情、勘といった感覚や更には先々を見据える理性を超えた魂で判断されたのだろうと私は感じました。正しい倫理観に則った魂に従って判断ができれば、海外でも十分に通用することを教えていただくことで、ましてや同じ日本人同士の経営でも通用するのだと勇気づけられました。今後も正しい倫理観に従った判断が下せるよう、少しでも心を高める努力をしていきたいと思いました。
by sunnystep
| 2009-05-26 06:44
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